- 評価した機関
- 日本会計コンサルティング株式会社
- 評価結果の確定
- 2023/03/28
- 受審回数
- 2回
評価時点の記録です。現在の状況は園や公表元で確認できます。見出しを開くと、評価機関の説明文が読めます。
特によいと思う点
特長 1.仏教保育を中心においた月のねらいは職員間で共有して仏教保育が目指す「明るく、正しく、仲良く」に取り組んでいます
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当園は、開基から900年を超えて霊場の札所として信仰を集める寺院の境内に開園以来52年間、仏教保育(生命尊重、報恩感謝)を中心において情操教育を取り入れた保育を行っています。保育方針には「個性を尊重し心身の健康と明るく思いやりのある心を育てる保育環境を提供する」をあげて、保育と教育の両面から幼少期に道徳心を養っています。年間指導計画には仏教保育の月のねらいに基づいた年齢別の月のねらいを定めています。月間指導計画では全クラス共通の保育のねらいと月の歌などを定め、1・2歳児と3~5歳児のクラス別に「子どもの姿とねらい」を遊びと生活面で定め、保育者への配慮点も記しています。また、災害と避難消火訓練、安全、保健、食育と活動、エコ活動の年間計画を別途に定め、月の活動とねらいを記載しています。職員会議では月の仏教保育のねらいやクラス共通のねらいを読み上げ、各クラス担任からはねらいに関する共有事項を伝え合っています。保育室には、自由に触れることができる弘法大師の稚児像を置いて安らぎを提供しています。所内に掲げる卒園児の壁画には子ども達が心の中の希望を持ち寄って制作されています。職員の自己評価では、子どもが安心して自分をゆだねられる保育の実践や健康・安全の実施体制、資質向上、社会的責任など、保育方針をもとに振り返っています。当園は毎年クラス担任を交代し、それによって職員が多くの子どもの成長に関り、仏教保育綱領が示す保育「明るく、正しく、仲良く」を実践しています。
食育を通して「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」へ向かうよう支援しています
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全体的な計画に記載した食育の推進にあたり、年間食育計画を作成しています。計画に基づく子ども達の食に関するさまざまな体験を通して、自然との関わりによる生命尊重、思考力の芽生えを促し、健康な心と体と意欲を育んでいます。食育計画は、感謝の気持ちを持つ、無病息災を願う、歴史を知って祝うなどの「ねらい」を設定し、栽培・収穫・行事食・回覧・調理の5つの活動に取り組んでいます。栽培では、5月に稲の種まきと田植え、9月末に稲刈り、11月におにぎりづくりを体験します。ご飯が1粒の種からできること、育てたお米を収穫するドキドキ感と食べるワクワク感を食への興味や食べる意欲につなげています。年11回の行事食では、日本の行事の言い伝えや行事食の意味を知り、幅広い思考力が引き出されるよう努めています。例えば、3月の行事食のお赤飯ではさくら組の卒園を祝う意味を実感するようにします。また、年7回の食材の回覧では、翌日の献立で使う野菜をクラスに回覧し触感や重さや匂いを知り苦手な野菜を食べる意欲と食べられたという達成感を持つきっかけなっています。これらの取り組みは「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」に向かう子ども達の背中を大きく押す活動となってます。
年間行事の経験と毎日の遊びを通して自立心と協働性、豊かな感性と表現力が育っています
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1・2歳児の保育では、生活のリズムを形成し、保育士との温かいやり取りで心の安定に努めています。室内や園庭での遊びを通して、歩行力を身に付けて行動範囲が広がり周囲への好奇心を高めています。3歳児保育では健康的な生活習慣および主体性を育成し、意欲的な活動と道徳性の芽生えなどを育んでいます。鬼ごっこや「だるまさんが転んだ」などルールのある集団遊びを通じて、言葉のやり取りを楽しんでいます。4歳児保育では自己肯定感と他者の受容を養い、体全体の運動や社会事象への関心や豊かな感性の表現を指導しています。5歳児保育では、幼児期までに育って欲しい姿10項目と、教育・保育において育みたい資質・能力の3本柱の完成期としています。当園は毎日ドッジボールや大縄跳びなど集団遊びを楽しむとともに、運動会での徒手体操や音楽会では合唱や演奏で友だちと協力してやり遂げる達成感を経験させ、成長を支援していました。5歳児の様子を見た3歳児や4歳児は、合唱や演奏を真似る光景が多くあり、当園は指導の手応えを感じています。また、3学期制を取っていて月刊の「えんだより」の学期末号ではクラスごとの子ども達の成長を保護者に配布し伝えています。
今後期待される点
保護者と職員への情報発信をしていくことが望まれます
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コロナ禍において、当園では保護者に保育の様子が伝わるよう、様々な取り組みが見える工夫等をしています。連絡帳による情報共有や、園だより、クラスだより、行事計画の配布による情報提供、保育の様子の掲示など、様々なツールを活用して情報発信に努めています。しかし、今回の保護者アンケートの一部に保育活動をもう少し見えるようにしてほしいと取れる意見が散見されました。また、職員からも保育所の方向性が見えないととれる意見も一部ありました。多くの取り組みを行っている当園だからこそ、埋もれてしまっている可能性もありますが、保護者に対しては意見を反映している点、職員に対しても登園の方向性をさらにはっきりと伝えていくことが求められています。さらなる情報発信が行われることが期待されます。
中長期計画の策定と単年度の事業計画との連動が望まれます
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当園では、保育士の体制や行事予定等を記載した単年度の予定を事業計画書としてまとめています。年度の予定だけでなく、子どもの数の減少や周辺の保育園・幼稚園の認定こども園への移行状況など地域の状況等園を取り巻く環境についても触れ、それに対応する園の諸策を事業計画書に記載しています。また、その計画の実施状況がどうであったかを年度末には事業報告書としてまとめています。一方で、中長期の視点を踏まえた中期経営計画書の策定がありませんでした。管理者の構想には、園児の動向、職員の定着等がありました。これらの項目を中長期計画としてまとめ、関係者に明示していくことが望まれます。概況俯瞰や取り組み事項の記載のある事業計画書と中長期の視点が入った計画書との連動により、園に関係する職員、保護者と共有し、明示していくことが望まれます。
保育理念や保育方針と現場との実践の結びつきを職員に伝えることが期待されます
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当園では、保育理念や保育方針に基づいて保育の全体的な計画を策定しています。策定にあたっては、クラス担当やリーダー・主任の意見を取り入れながら策定しています。また策定された全体的な計画は、所内に掲示し保護者にも周知するよう努めています。一方で今回調査時の職員アンケートには、経営層は改善や保育の質の向上に取り組んでいるものの、職員にその取り組みが伝わっていないと取れる回答が散見されました。全体的な計画を策定する段階では、保育理念や保育方針を意識するものの、現場の実践と保育理念・方針との結びつきが職員へ伝えられていないと推察されます。職員の日々の実践が園の目指す理念・方針の実現にむけた動きである点を会議等で確認していくことが望まれます。現場での保育がどう保育理念や保育方針の実現につながっていくのか、職員に周知し、理念等が意識された中で日常の保育が行われることを期待します。
項目別評価の結果
全国共通の評価基準にもとづき、評価機関が45項目を3段階で確認した結果の転記です。
a=よい水準 b=標準的 c=改善にむけた取組が期待される
「よい水準」でなかった項目(17件)をひらく項目をとじる
b・標準的理念・方針を職員や保護者に伝えている
原文: 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。(Ⅰ-1-(1)-①)
b・標準的経営の課題に取り組んでいる
原文: 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。(Ⅰ-2-(1)-②)
c・改善に期待数年先を見すえた計画がある
原文: 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。(Ⅰ-3-(1)-①)
c・改善に期待今年度の計画がある
原文: 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。(Ⅰ-3-(1)-②)
b・標準的計画を実行し見直す仕組みがある
原文: 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。(Ⅰ-3-(2)-①)
c・改善に期待計画を保護者に伝えている
原文: 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。(Ⅰ-3-(2)-②)
b・標準的職員の確保・定着の計画がある
原文: 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。(Ⅱ-2-(1)-①)
b・標準的働きやすい職場づくりをしている
原文: 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。(Ⅱ-2-(2)-①)
b・標準的研修の方針と計画がある
原文: 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。(Ⅱ-2-(3)-②)
b・標準的実習生を受け入れる体制がある
原文: 実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。(Ⅱ-2-(4)-①)
b・標準的運営の情報を公開している
原文: 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。(Ⅱ-3-(1)-①)
c・改善に期待ボランティアを受け入れる体制がある
原文: ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。(Ⅱ-4-(1)-②)
b・標準的地域のニーズを把握している
原文: 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。(Ⅱ-4-(3)-①)
b・標準的子どもを尊重する共通理解がある
原文: 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。(Ⅲ-1-(1)-①)
b・標準的子どものプライバシーを守っている
原文: 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。(Ⅲ-1-(1)-②)
b・標準的転園時の引き継ぎに配慮している
原文: 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。(Ⅲ-1-(2)-③)
b・標準的子どもの満足を高める仕組みがある
原文: 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。(Ⅲ-1-(3)-①)
b(標準的)・c(改善に期待)は「劣っている」の断定ではなく、評価時点でさらなる取組が期待された項目です。その後改善されている場合があります。
見学のときに聞いてみたい観点
第三者評価で「b」または「c」となった項目を、見学時の確認観点に言い換えたものです。bは多くの園に見られる標準的な水準で、園の優劣を示すものではありません。評価の原文は上の項目別評価にあります。
- プライバシーへの配慮
写真・動画の取り扱い(SNSやおたよりへの掲載方針)と、着替え・おむつ替え時の配慮を聞くと、個人情報への姿勢が分かります。 - 職員の働きやすさ
職員の勤続年数や配置の安定性を聞くと、先生が定着しやすい職場かどうかの手がかりになります。 - 持ち物と保護者の負担共通の観点
使用済みおむつの処分(園で処分か持ち帰りか)、昼寝用の寝具の用意、毎日の持ち物の量は、入園後の負担を左右します。 - 見学だけでは分からないこと共通の観点
行事の頻度と保護者の関わり方(平日開催か・準備の分担があるか)は、先輩保護者の声とあわせて聞くと実際が見えます。
出典・原文を確認する
引用: 日本会計コンサルティング株式会社 による第三者評価の結果より。出典: かながわ福祉サービス第三者評価推進機構(神奈川県社会福祉協議会) ↗。